不要な出費

リフォーム工事の場合、床や天井を開けてみるまで分からない部分がありますので、急に変更工事が必要になることがあります。ただ、どうしても避けられない変更工事以外は、できるだけ避けるように心がけましょう。
不要な出費を強いられることで、予算オーバーにつながることとなります。現場で急な思いつきで口にしたことが、予想外の出費につながることもあるので、着工前にしっかりプランを煮詰め、準備万端で契約に臨むようにしましょう。

また、工事以外の出費について把握していなかったため、結果的に予算オーバーとなってしまうケースもあります。
例えば仮住まい時の家賃は見落としがちですが、2回の引越し料金も含めると、かなりの出費になります。
それぞれの金額は小さくても、トータルとしては相当の出費になりますので、予算はぎりぎりではなくゆとりをもって見積もるようにしたほうがいいでしょう。

リフォーム後の生活

リフォーム後の生活を快適にするポイントは、間取りや設備だけではありません。すっきり暮らすためには、これまでの生活で増え続けてしまった物の整理が必要となってきます。捨てる物とこれから使う物を、取捨選択してすっきりさせることが大事です。
例えば、子どもの独立後、無駄な空間になった子ども室を夫婦の個室にしたい場合、これまで物置状態だった子ども室を使えるようにするのですから、そこに置いたままだった物の行方を考える必要があります。
設計者も収納のプランを考えますが、設計者だけでなく、そこにこれから住む人も収納について考え、物を整理する時間が必要となってきます。
工事が完成した住まいに入居しようとしたら、物が多くて部屋が狭くなってしまった…、ということにならないようにしましょう。

リフォームのタイミング

マンションの場合は管理組合が長期修繕計画を立案し、計画的に修繕積立金を積み立て、共用部分についてのリフォームを進めていくことになります。
しかし、これはあくまで共用部分についての話で、ご自分が住んでいる専有部分はご自分で判断することになります。
戸建住宅にお住まいの方は、屋根・外壁・設備・内装・配管など、すべてにわたってご自分で判断しないといけません。使っていて不具合が分かるものはいいのですが、そうでないもの、たとえば壁のひび割れはそのままにしておくと雨水が入ってきて給排水管をサビつかせたり、内部の木材を腐らせたりと大変なことになる場合もあります。
8年くらいで塗料や接着剤の老化が始まり、外壁塗装や壁紙の張替えといったことになるのです。もちろん何もしないのは自由ですが、後々いろいろと問題が起こってきます。
また部材によってももちが違います(当然高級材は長くもちます)ので、リフォームの時期も違ってきます。

建替えの方がいいケース

リフォームよりも建替えをした方がいいケースとして、地盤が軟弱なため家が傾いている・基礎が割れている、床下の水はけが悪く常に湿気がでて困っている、といったケースがあります。
また借入に頼る場合、世帯主のご年齢も判断材料となります。高齢になってから建替えようとしても、銀行から借入ができない場合も出てきます。
お子さんの世帯と同居し、2世帯住宅にする場合も、手持ち資金に余裕があったり、お子さんとの2世代ローンが使えるのでしたら、建替えの方が適しているといえるでしょう。

これに対し、リフォームのほうがいい場合も多くあります。とりあえず設備だけを入れ替える、建物でなく庭をおしゃれにしたい、建物の耐用年数がまだ十分にある、住宅ローンが多く残っており新たな借入は無理である、現在の住まいに愛着がありできるだけ大切に長く暮らしたい、寝たきりの高齢者がいるため仮住まいが難しい、といったところでしょうか。

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